【BIM・3Dモデリングのために”ゲーミングPC”を購入しました!】

BIM・3Dモデリングのために”ゲーミングPC”を購入しました!

正確に言うと、『建築コストマネジメントのために”ゲーミングPC”を購入しました!』ということになるかと思います。

前々から模索していたのは、普段の建築積算業務で扱っている建築積算ソフト”HELIOS(ヘリオス)(株式会社日積サーベイ)”を活用したプロジェクト初期段階での概算金額の精度向上でした。

建築プロジェクトの初期段階と言えば、基本計画・基本設計段階ですが、その時点で
『そもそも今の計画で建設費はいくらになるのか?』
『予算内に納まるのか?』
といった課題があります。

従来は建物の用途・規模などから、類似案件のデータを用いての”坪いくら”に加えて、その時の市況感でもって割増したり割引いたりして凡その金額を算出します。

あまりにも初期の初期で、本当に凡その用途と規模感くらいしか与条件が無ければ、今でもこの方法での算出になります。

しかし、ある程度計画が進み、用途の他に必要な諸室・設備などが決まってくると、自ずと平面プランに落し込まれてきます。
建設敷地と必要な建築面積によって、階数も見えてきます。

そうなれば、構造計画も進むこととなり、『S造なのか?RC造なのか?』など、概算的な構造断面・構造リストの策定が可能になります。

問題はここからです。

一定程度の平面(間仕切り含む)・立面プランが作成され、構造断面・構造リストが出来れば、凡その数量積算が可能になります。

これに加えて、間仕切仕様・内装仕様・外装仕様を”仮にでも”設定できれば、プロトタイプモデルが出来上がると考えます。

このモデルさえあれば、数量積算は可能になります。
従来の作業と変わらないことに加え、概算ということを考えれば、多少の精度誤差は許容範囲とすることができると思います。

この手法のよいところは、

『基本計画・基本設計段階でも、一定の数量根拠を基に概算金額を算出できる』

ことにあります。
そしてさらに、

『プロトタイプモデルをベースに設計進捗による金額のモニタリングができる』

ことにあります。

【昨今では、基本計画から基本設計の初期段階のフェーズでも、数量・単価を根拠にした現時点での概算金額を求められるクライアントが多くなって来ています。よりシビアなプロジェクト推進・コストマネジメントが求められてきているな、と感じています。】

そのためには、設計者とプロジェクトコストマネジャー(積算担当者)が連携してプロジェクトに当たる必要と考えます。(が、それを言うとややポジショントークになりますが、偽らざる事実でもありますね。)

「そんな簡単な話じゃないよ」という設計担当者の方がいらっしゃるかと思いますが、事実、この方法でうまくプロジェクトをマネジメントしているケースは多々あります。
なので、決してまずい手法では無いなと思っています。

建築積算ソフト”HELIOS(ヘリオス)”ですが、「BIM連携(IFC形式、ST-Brige形式)の強化を図ることで、建築分野でよく使われる様々なソフトウェアとの連動を実現。これまで工数が掛かっていたデータの入出力を大幅に軽減することが可能です。」ということなんですね。

”BIMとの連携機能がある”と。

ということは、プロトタイプモデルがBIMで構築されていれば、そのデータをHELIOSにインポートすることで、より早くより正確に数量積算ができるということになります。

もちろん、HELIOSでの詳細なデータ入力や修正作業等はありますが、ゼロから作業を行うことに比べればはるかに効率が図れます。

しかし、現実問題として、”そもそも基本計画・基本設計をBIMで行っている案件が少ない”ということがあります。

日々、多くのプロジェクトに触れる環境にいますが、ほぼほぼ聞いたことがありません。

積算のご依頼を頂く設計事務所さんからはCADデータで図面を頂くことはあっても、「BIMデータを扱える?」といったお問合せは頂いたことがありません。

当然、大手設計事務所さんや大手ゼネコンさんは、社内での業務や検討に日々BIMを活用し、コスト算出まで一貫して作業されているところもあると思います。(あまり聞いたことありませんが)

しかし、よく言われることですが、BIMはまだまだ普及しているとは言えない状況のようです。

しかし、時代は確実にその方向に向かっています。

私が危惧しているのは、『建築積算・コストマネジメントは設計があって初めて業務がスタートする』ということです。
つまり、『必ず設計の後追いになる』ということです。

当たり前ですが、これがどういうことかというと、
『このままでは設計にBIMが普及しなければ、建築積算・コストマネジメントがBIMに触れることは無い。触れる必要が無い。』
つまり、

『新たなテクノロジーに積極的に触れるタイミングを逸する』

ということです。

これは「時代から遅れを取るな~」と思われ、自分自身として結構ザワつく話です。

なので、”BIMを学びにいこう”と思いました。

ただ、そのためには、実は結構ハイスペックなPCが必要とわかりました。

かなりな出費だったのですが(苦笑)、思い切った投資です。

〇PCスペック
・マウスコンピューター:G-Tune E5
・型番:2111E5-TGLABW11
・OS:Windows 11 Home 64ビット
・CPU:インテル(R) Core(TM) i7-11800H プロセッサー
    (8コア / 16スレッド / 2.30GHz [ 最大4.60GHz ] / 24MBキャッシュ ) 
・メモリ:32GB メモリ [16GB×2 ( DDR4-3200 ) / デュアルチャネル
・SSD (M.2):1TB NVM Express SSD ( M.2 PCI Express 接続 )
・グラフィックス:NVIDIA GeForce RTX 3050 Laptop GPU / GDDR6 4GB

これを活かすも殺すも自分次第。

『めちゃくちゃ厳しい道に足を突っ込んだかな~?』とややビビりながらも、少しずつ前進したいと思います。

ゼネコン現場監督出身の現役建築プロジェクトマネジャーが語る『ツラい現場を経験した今も建設業界で生きている人間の実例』 Kindle版
諏訪寛  (著) 形式: Kindle版