【現場で教わった『段取り八分仕事二分』】

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『段取り八分仕事二分』

仕事をする上で聞いたことある人も少なくないと思います。
僕はこの言葉を、社会人一年目の現場で教わりました。

『成功する仕事というものは事前の”段取り(準備)”が80%、実際の作業(仕事)は20%である』

そういう意味合いの言葉です。
最初は良く分かりませんでしたが、仕事をしていく中で徐々に実感していきました。

現場での仕事は、安全と品質を確保しつつ、工程に従って確実に工事を進めていくことが求められます。
そのことで、しっかりとした利益を生み出す訳です。
(現場での更なる創意工夫や努力で、より多くの利益を生み出すことも可能ですし求められるところですが、ここは”しっかり工程通り”ということで進めます)

しかし、現場というのは生き物で、多くの人が同時に異なる様々な作業を行っていることはもちろん、天気も大きな不確定要素です。
誰かのエラーが無くても、想定外・予定外のことが起こったりするのが常です。

そんな中で、工事管理として少しでも確実に現場を進めるためには、常に状況を把握しながら先を読み、それに対する準備を行うことにあります。

仮設計画なんかがわかりやすい例だと思います。

例えば、壁の塗装工事を行うのに足場が必要だったとして、足場が設置できていなければ、塗装工事はできません。
更に、足場を建てる場所に、他の資材などが山のように置かれていては、足場を建てることはできません。
この場合、、事前に資材の移動を行い、足場の組み立てを行う場所と時間を確保し、塗装工事が予定通りに行われるように”段取り”しなければなりません。

要は『達成すべきゴールを見定め、それを実現するためには”どうしたら良いのか?何が必要なのか?”を考え、必要な”段取り(準備)”を的確に行う』ということに尽きます。

これは、工事現場に限ったことではありません。

実際、今現在、プロジェクトマネジメントの仕事を行う中でも、本当によく実感します。

僕は、プロジェクトリーダーとして仕事をすることが多いので、チームメンバーに仕事を依頼したり、作業の割り振りをしたりします。
その際に強烈に意識するのは、『それぞれのメンバーが可能な限りシンプルに仕事ができるようなネタ出しをする』ということです。

どういうことか?

僕がチームを編成する時は、その時の仕事内容、項目・要素に合わせてスペシャリストをアサインするように心掛けています。
それぞれのスペシャリストが出した結果を統合し、成果を創り上げるのが僕の仕事になります。

その時に大事なのが、そのスペシャリストたちがストレス無く、100%自分たちの力を発揮できるようにするということです。
そのために、リーダーである僕が『「どうすればメンバーが100%力を発揮できるようになるか?」を考えて”仕事のネタ=やるべきこと”を提供する』ということがめちゃくちゃ大切だと考えています。

時間が無い時などは、ざっくりとした状態でメンバーと課題を共有し、それぞれの判断に頼りながら、プロジェクトを走らせたくなりがちです。
何しろ、その時点では、リーダー自身の考えが定まっていないこともあるので。

ただ、そのやり方はお勧めできません。

やはりリーダーは、しっかりとゴールイメージとストーリーを構築した上で、メンバーが100%力を発揮できるような状況・環境を整えた後に、メンバーに仕事を振っていくということが大切だと思います。

その状況・環境を整えることこそ、”段取り(準備)”ですね。
これがしっかりできると、メンバーに仕事を振った時点で、大凡の仕事が終わっていることになっていたりします。

僕の実感として、しっかり段取りを組んでメンバーに仕事を振ると、その瞬間にとても気持ちが軽くなることがよくあります。
実際、ゴールイメージも共有できていますし、後は個々のメンバーとのタイムリーなコミュニケーションで進捗を確認するだけになるので、マネジメントもかなり余裕が持てます。

このように、出だしは苦しくとも、そこを逃げずにしっかり”段取り(準備)”をして仕事に向き合うことが、結果的には自分自身を楽にすることなのだと思います。

『段取り八分仕事二分』

これをしっかり肝に銘じつつ、これからもがんばっていきたいと思います。

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